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2010年5月14日 (金)

スキップボミング(反跳爆撃)と特攻

 突然ですが、ダンピールの悲劇と呼ばれたビスマルク海海戦をご存じでしょうか?漫画「ジパング」でも紹介されたのでご存じの方も多いと思いますが、ビスマルク海からダンピール海峡にかけての海域で日本の輸送船団が連合軍の航空攻撃で壊滅した戦いです。

 実はこのとき連合軍がとった戦術がスキップボミング(反跳爆撃)という攻撃方法でした。原理は単純、子供の水遊びで水面に水平に投げると蛙跳びに石が飛んでいくというのがありますが、まさにそれです。

 水面の表面張力を利用して水面に水平になるように爆弾を投下し、爆弾をスキップさせながら飛ばして行って、艦船の船腹に当てるという戦法です。雷撃より高速で飛んで来るため避けるのが難しい攻撃方法でした。

 もともとイギリスのビッカース研究所で考案された攻撃方法で、実際イギリス軍はドイツのダム攻撃で使用しました。米軍でもアメリカ陸軍航空軍第5空軍のウィリアム・ベン少佐が艦船攻撃に使えるということで研究を進めます。


 実行方法は、【アメリカ陸軍航空軍の開発した方式では、爆撃機は海面高度約60 - 75 mを約370 - 460 km/hで水平飛行して目標艦船の側方から接近し、約180 - 90 mの距離で、5秒の遅延信管を取り付けた2 - 4発の225 kg通常爆弾または450 kg通常爆弾を投下する。投下された爆弾は水面上を水切り石と同じ要領で反跳し、目標船舶の吃水線下または船体上部に命中し起爆する。どちらの場合でも目標に有効に損害を与えることができる。特に水中での爆発は、艦船に対して大きなダメージを与えることができた。】( フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)
というものです。


 スキップボミングの利点は、急降下爆撃機や雷撃機でなくとも訓練さえ施せば戦闘機でも実行できるというところでした。命中率は50~60%という驚くべきものだったという記録もあります。


 日本でもダンピールの悲劇を受けて研究がすすめられたのですが、ものになったとは思えません。日本で実用化しなかった理由として

①日本の爆弾は欧米のものと比べニッケルを含んだ圧延鋼でなかったため強度が不足した。
②反跳爆撃用の遅延信管を新規に開発しなければいけなかった。
③航空機と同じ速度で爆弾が飛んでいくため、跳ねた爆弾が機体に当たる危険性があった。

などがあげられます。しかしこれは、ためにする議論といえなくもありません。(あるいは軍オタの言い訳か?爆)

 ①~③の理由で実用化が難しかったから、手っとり早い特攻作戦が採用された、という主張には怒りを禁じえません。人の命をなんだと思っているんだ!(激怒)


 ①②は理由にすらなっていません。イギリスはわざわざ専用の爆弾を開発したくらいですよ。技術力や資源の無さを理由にするべきではありません。できないのなら創意工夫で何とかしろ!

 ③は実は深刻な問題で、ドイツでもこのために断念したくらいですがイギリスでは投下前の爆弾に対してバックスピンをさせることで解決しています。ようは根気なんです。


 どうも日本人は、諦めの早さがあるように思えてなりません。実用化するまで絶対諦めないという強い意志さえあったら可能でした。アメリカ、イギリス、ソ連では実用化できたんですから。 


 人の命を的にする特攻作戦をするくらいなら、このスキップボミングを実用化すべく努力すべきだったのではないでしょうか。レーダーの前にはスキップボミングは無力だったという者もいますが、じゃあ特攻は有効だったのかと問いたいですね。

 同じことでしょう。それにスキップボミングの方が生還の可能性は高いはずですよ。戦争は合理的精神がなければだめです。たとえ負けるにしても最大限の努力をすべきだったのではないでしょうか?

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