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2012年2月23日 (木)

「炭焼き小五郎伝説」考

【真名野長者伝説】
 
大和朝廷の時代、都に、顔に醜い痣のある姫がいたが、仏のお告げに従って豊後国深田に住む焼き小五郎の許へ行き夫婦になる。
2人は数々の奇跡により富を得て長者となり、1人の娘が生まれた。般若姫と名付けられた娘は都にまで伝わるほどの美女に成長し、1人の男と結婚するが、実はその男は都より忍びで来ていた皇子(後の用明天皇)であった。
皇子は天皇の崩御により都へと帰ることになったが、姫は既に身重であった為、「男の子が産まれたなら、跡継ぎとして都まで一緒に、女の子であったなら長者夫婦の跡継ぎとして残し、姫1人で来なさい」と告げて帰京してしまう。
産まれた子供は女の子であった為、姫は1人で船に乗り都を目指すが、途中嵐に会い周防国大畠に漂着する。村人による介抱も虚しく数日後に姫は逝去してしまう。
姫の死を悲しんだ長者は中国の寺に黄金を送ると共に、深田の岩崖に仏像を彫らせた。その仏像が現在も残る国宝臼杵石仏である。
という物語である。
 
 
 
                        - ウィキペディアより -
 
 
 炭焼き小五郎伝説は大分県を中心に全国各地に分布する伝説です。一種の貴種流離譚であり山で黄金を発見するというストーリーは炭焼きという仕事自体が鉄器製造を象徴し(浸炭法、木炭は鋼鉄の製造に欠かせない)、古代鉄器は黄金に匹敵する貴重品であった事と関係していると思います。
 
 いわば炭焼き自体が黄金を生む仕事だったのです。疋野長者伝説の記事でも書きましたが、炭焼き小五郎伝説の残るところには古代産鉄遺跡が多いと聞きます。少なくとも私の地元の熊本ではそうです。
 
 
 都の姫(美人であれ醜女であれ)が地方に住む炭焼き小五郎に嫁ぐというストーリーも、よく考えれば中央政権が婚姻政策で鉄生産を扱う技術集団を擁する地方の有力豪族と結びつく事を象徴していそうです。
 
 とすれば米野長者伝説でその富強を誇った古代豪族が滅ぶという話は、婚姻政策で取り込んだ古代豪族と中央政権の間に何らかの諍いが起こり豪族が都の兵力に滅ぼされるという事の仮託かもしれませんね。
 
 
 炭焼き小五郎伝説につきものの埋蔵金伝説ですが、これも実際に財宝があるわけではなく古代に失われた高度な産鉄技術を象徴しているのかもしれません。とすれば埋蔵金は永遠に見つかる事のない幻の財宝という事になります。

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