中国人民解放軍Ⅳ 空軍
2009年現在、作戦機3300機、総兵力33万人、7空軍区、(飛行)師団32個、ミサイル・高射砲旅団17個、空挺師団3個を数える恐るべき規模の空軍、それが中国人民解放軍空軍の実力です。
以前はソ連製MiG21をコピーしたJ‐7などの旧式機が大部分でしたが、近年軍事力の増加と共に上図の国産機J‐10や、ソ連・ロシア製のSu‐27をライセンス生産したJ‐11などの新鋭機を導入し急速に東アジアの脅威になりつつあります。
現在これら新鋭機は400機ほどですが、時が経つにつれ数は増えて行くでしょうから軍事バランスが崩れるのも時間の問題です。J‐10に関してはアメリカのF‐16並みと評価する者もいれば、いやそれほどでもないという意見もありはっきりした事は分かりませんが、J‐11に関してはもとがフランカーだけに侮れません。いくらモンキーモデルといっても中国独自の改造もしているとされ、R-73、R‐77などの新鋭ミサイルも同時に導入しているため航空自衛隊のF-15Jも安心はできません。J-11Bには国産のフェイズドアレイレーダーも搭載しているといいますし。ちなみにJ-10は将来的には1000機以上配備が予定され名実ともに主力となるでしょう。
中国空軍の増勢を最も警戒しているのが台湾だといわれています。台湾空軍の主力はミラージュ2000とF-16、国産の経国戦闘機(F‐CK‐1)ですが、台湾のF‐16はA/B型相当のBlock
20で、これを現用のC/D型相当にバージョンアップするキットもC/D型そのものの販売にも中国が反対しているといわれ台湾空軍は危機感を強めています。私は販売すべきだと思いますね。アメリカにはしっかりしてほしいです。
◇作戦機の内訳
戦闘機:1242
攻撃機:1179
爆撃機:222
偵察機:150
輸送機:496
ヘリコプター:80
◇防空装備
SAM(地対空ミサイル):1578基以上
対空砲:16000門以上
中国空軍はさらにJ‐20(殲撃20型)というステルス機まで開発中です。必要以上に脅威を覚える必要はありませんが、かといって侮るのも禁物です。中国空軍の弱点は早期警戒管制機だとされ、日本は敵の弱点を冷静に眺めつつ必要かつ十分な防衛力を整備すべきでしょう。
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