鉄の女のエピソード
イギリス史上初の女性保守党党首にして女性首相。どんな激しい批判にさらされようと自分の信念を貫きとおし英国の威信を守り続けたマーガレット・サッチャー女史。「鉄の女」という異名も伊達ではありません。
私が最も尊敬し理想とする政治家です。現在ならドイツ連邦共和国の首相メルケルがこれに近いのですが、果たして危機に際してサッチャーのような非情な決断ができるかどうかは分かりません。
【語録】
「あなたの旗は赤旗でしょう? わたしの旗はユニオンジャックです」
「その人が自分でできること、また自分でやるべきことを、その人に代わってやってあげても、恒久的な助けにはならない」
「われわれは核兵器の無い世界ではなく、戦争の無い世界を目指すべきです」
(フォークランド紛争開戦に反対する閣僚たちにむかって)「この内閣に男は一人しかいないのですか!?」
「経済で国が滅ぶことは無いが、教育で国は滅ぶ」
などなど…。痺れますね!!!
そんな彼女の人間性を良く表すエピソードを紹介しましょう♪有名なんでご存知の方も多いと思いますが・・・
ある日、サッチャー首相は男性閣僚とともにSAS(イギリス陸軍特殊空挺部隊=世界最強の特殊部隊といわれる)の要人警護訓練に参加したそうです。
訓練は二人が拉致されているという想定で、そこへSAS部隊が救出作戦で突入するというものでした。おそらくSASのことですから実戦に近い訓練だったと思います。一説ではテロリストに見立てた大型の標的に実弾を撃ち込んだとか…。
男性閣僚は余りの迫力に部屋の隅っこに隠れてガタガタ震えていたそうです。ところがサッチャーは眉一つ動かさず平然とそれを眺めていたといいます。SASに対し絶大な信頼を寄せていたということもあるでしょうが、その度胸は並みの男では絶対敵いません。
しかも、訓練が終わってもまだ震えている閣僚に
「さっさと立ちなさい、この愚か者!」と叱ったそうですから凄いですね♪
(私はこの閣僚、メージャーじゃないかと睨んでるんですが違うかな?爆)
彼女のフォークランド紛争における決断は世界史上でも類を見ないほどの英断でした。
翻って日本の政治家を見ると情けなくて涙が出てきます。尖閣問題における対応など、これが果たして独立国か?と思えるほど酷いものでした。
国家観も愛国心も責任感もない者は、政治家になる資格はありません!有権者もばら撒きとか雰囲気とかつまらない理由で政治家を選ぶのは止めてもらいたい!
サッチャーという偉大な政治家を生んだのは、もしかしたら英国の国民性だったのかもしれません。確かにあの国は悪いところもいっぱいあります。しかし、貴族を中心に愛国心、国家に対する忠誠心、犠牲もいとわない奉仕、公共心など見習わなければならないところが数多くあるのです。
やはりこれは教育の賜物なのでしょうか?
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