日本の主要航空エンジン 性能諸元、生産数など
表の通りなんで分かる人には分かるし分からない人にはチンプンカンプンなんですが(苦笑)、一応補足説明しておくと2速全開出力・高度というのは、遠心式スーパーチャージャ(機械式過給機)で2速の時の出力と、2速に切り替える高度の事です。
これが高高度性能の一つのバロメーターで、出力は大きいほど良く、2速高度も高いほど性能が良いと言えます。
こうしてみてみると、金星60系の生産数はわずか3700あまり、これでは彗星艦爆33型、キ102、五式戦、百式司令部偵察機でいっぱいいっぱいで零戦54型に回す余裕はなさそうですね。零戦54型を量産するよりは紫電改をもっと増産するほうがましですし…。
欲を言えば栄のラインを減らして誉にもっと移す、火星のラインを増設するのが理想でした。あくまで資料が無いので机上の空論ですが。
調べてみると栄は昭和20年まで生産してます。これは無駄でしょう。18年くらいで打ち切って火星と金星を増産すべきでしたね。誉はまだできてないから増やせませんが…。
あと火星を18気筒化したハ42(四式重爆飛龍のエンジン)は、もっと増産しても良かったかも?これは発動機生産工場のラインの関係も調べないといけないので軽々な事は言えませんか。
液冷でハ140が99+となってるのは生産数が不明だからです。ハ140搭載の飛燕Ⅱ型改が99機生産ですから少なくてもここまでは生産しています。ただそれ以上はないと思います。というのはハ140の生産が絶望的だったから金星62型に換装した五式戦闘機ができたわけですからね。
ちなみに飛燕Ⅱ型改は高度10000mで唯一編隊を組めた機体だそうです。大量生産されたらもっとましな戦い方ができたでしょうが、それが出来ないから負けたわけで…。ハ140程度のエンジンさえ量産できないんですからね(嘆)。
ちなみに英国の誇る液冷エンジン、マーリンは、アメリカのバッカードのライセンス生産分まで含めると168000基、う~ん桁違いです。ドイツのDB601、605の生産数は分からなかったんですが空冷のBMW801でも81000基生産、怖ろしすぎますね。
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