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2020年10月18日 (日)

書評『平和バカの壁』(ケント・ギルバート、ロバート・D・エルドリッヂ著 産経セレクト)

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 実はこの前の『米軍と人民解放軍』と一緒に買った本です。

 

 本書は米カリフォルニア州弁護士でテレビ出演経験もあるケント・ギルバートさんと元在沖縄海兵隊政務外交部次長ロバート・D・エルドリッヂ氏の対談をまとめた本です。

 ケント・ギルバート氏と言えばリベラルで今テレビで引っ張りだこのハーバート大卒のお笑い芸人パックンたちのはしりだと数十年前まで誤解していました。しかしケント氏はリベラルではあっても愛国者で何よりも日本を愛しています。どうもリベラルの概念が日本とアメリカをはじめとする世界とは違うみたいです。日本でリベラルというと共産主義者や社会主義者の隠れ蓑で売国奴と同義ですが、アメリカではリベラルであれ保守であれ大半は愛国者です。パックンのような人間が少数派でもしかしたらアメリカでは活動を禁止されている共産主義者ではないかと疑っています。アメリカはじめ欧州や他の地域の国でもそうだと思いますが、幼少期から学校や家庭で愛国心、公共心、自国に対する誇りを教えます。この本で知ったんですが、アメリカ人の意識では国防は義務で、本来なら自分たちも担うはずなのでそれを担って国家のために命を懸けている軍人に対するリスペクトが強いそうです。ですから列に並んでも軍人が来たら自発的に席を譲るそうですし、レストランなどでも軍人割があるといいます。

 一方日本では、最近こそ東日本大震災や熊本地震、各地の洪水被害で自衛隊が災害救助する姿を見て自衛隊に対する感謝の声が大きくなっていますが、日ごろ散々お世話になっていながら自衛隊員の地位を保証する憲法9条すら満足に改正できません。またこの期に及んでもなお自衛隊は憲法9条違反だとして解体を叫ぶ馬鹿者もいます。国防は国連憲章で認められた独立国の権利です。それが憲法違反というなら日本国憲法こそ国際法違反でしょう。ふざけるのも大概にせいと言いたいですね。憲法を重要視して国際法を無視するなら国連を脱退して全世界に宣戦布告しなければいけませんよ。これこそ大きな矛盾です。

 本書では日本の事情に精通した二人が、日本に対する様々な警鐘を鳴らしています。弊ブログを読んでくださっている皆さんには当たり前の事ばかりですが、改めて読むと本当に危機感を覚えます。ちなみにアメリカでは徴兵制は無くなりましたが、形式的であれ成人して徴兵登録しておかなければ公的支援は受けられないそうです。当たり前だと思いますね。日本人に欠けているのは国防意識と自衛隊員へのリスペクト、そして本当に有事になった時の覚悟、自国をなんとしても守るという気概、有事になった時の継戦能力(戦争準備)だと本書は指摘しています。

 なかなか勉強になりました。本書は対談形式なので読みやすいと思います。皆さんにも一読をお勧めします。

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