大東亜戦争の厳しい現実
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先日、ブックオフで『なぜ日本陸海軍は共に戦えなかったか』(藤井非三四著 光人社NF文庫)という本を買いました。ただでさえ不利な日本軍が、陸海軍の対立でさらにそれを増幅させるという負の連鎖をこれでもかと紹介した内容で読んでいて気分が滅入る本でした。すでに日露戦争の時からそれは始まっており、その時点でお腹いっぱいで読了するのが非常に苦痛だったというのが正直な感想です。
とはいえ貴重な資料が載っており一読の価値はあります。どんな嫌な話でも現実を冷静に受け止め将来に生かすというのは大切な作業なのでしょう。その中の一つ、日本がアメリカを中心とする連合軍の通商破壊でどれだけ追い詰められていたかの資料が上です。
一番上は日本が保有していた汽船(輸送船やタンカー、民間用の商船)の年ごとの推移。下は日本保有船舶の喪失量です。陸海軍とも開戦時が保有船舶はピークで、戦争が続くにつれ減る一方。それに比例して敵潜水艦や航空機によって喪失した船舶は増え続けています。最後の年の1945年の喪失量はたった8ヶ月弱で180万トン。これが一年続くと1944年の200万トンを軽く超えます。この状態だとどう足掻いても戦争に勝つことは不可能です。日本は艦船と共に輸送船、タンカーも最大限努力して建造していたはずですが、喪失量の方がはるかに多くじり貧になっていたのです。
日本は自国で資源を自給できず海外からの輸入に頼る国ですからね。そういう脆弱性を地政学上常に持っている国という自覚を持つべきです。シーレーン防衛は日本の生命線です。だから台湾有事が日本有事に直結するんです。それにしても貴重な資料でした。
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