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2024年4月 3日 (水)

現代戦闘機の速度

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 軍事をちょっとでもかじったことがある方なら言わずもがなな事ですが、知らない方もいるかと思いまして書いてみました(笑)。

 一昔前の戦闘機はMiG-25がマッハ3、F-15でマッハ2.5と高速を誇りました。ところが最近の戦闘機はF-22でこそマッハ2.5ですが、F-35はマッハ1.6で遅くなっているという印象を持っている方も多いと思います。

 実はここで言う最高速度はアフターバーナーを焚いた上での速度で、実際はF-15でも4分ほどアフターバーナーを使うと燃料切れで墜落してしまいます。通常は亜音速のマッハ0.9とかマッハ0.8くらいで飛行しています。アフターバーナーはあくまで緊急時にしか使えません。

 それよりも普通の飛行時にどれだけ高速を出せるかという能力が現代戦闘機には問われています。一瞬ではなく長時間高速を続けられるかです。通常状態で音速を超えられる能力をスーパークルーズ(超音速巡航)と呼びます。最近の戦闘機はほとんどスーパークルーズ能力を持っていまして、F-22、F-35、Su-57、タイフーン、ラファール、サーブ39グリペンもスーパークルーズできます。

 中でもF-22ラプターは異常でスーパークルーズ状態でマッハ1.8という有り得ない高速が出せます。他の戦闘機はそうではなくようやくマッハ1を超えるくらいですから、F-22がどれだけ高速能力に優れているか分かりますね。その分高価で維持費も莫大なことから早くも退役が噂されているほどです。いかにアメリカ軍といえども、金食い虫のF-22は高性能であっても持て余しているというところでしょうか。

 他国の戦闘機ならF-35で十分だという事なのでしょう。F-35のほうがコストパフォーマンスに優れていますからね。それにアビオニクスの強化でF-35はF-22を超えたとも言われますし。ただ飛行性能自体はF-22だけが他の現代戦闘機より隔絶しています。

 戦闘機の運動性を示す数値として推力重量比がありますが、F-22は1.14あります。これに対しF-35は0.9。推力重量比が1超えると垂直上昇できるそうですから、運動性ではF-22が上だという事です。ドッグファイトならF-22に勝てる戦闘機はないでしょう。ただ現代の空中戦はドッグファイトになった時点で負けです。F-35の優れたところは、高性能なセンサーで敵のレーダー視認外から攻撃できるところです。

 実は推力重量比だけならロシアのMiG-29のほうが1.15あって上ですが、F-22は言うまでもなくF-35に対しても勝負にならないのはそういう点です。日本がイギリス、イタリアと共同開発している次期戦闘機F-3(日本側呼称)がどれほどの能力になるか未知数ですが、最低限スーパークルーズはできるでしょうし、F-35並みの視界外戦闘能力は欲しいですね。

 

 

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