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2024年5月 5日 (日)

書評 『台湾有事なら全滅するしかない中国人民解放軍』(兵頭二十八著)

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20240505-075629

 最近読書量がすっかり落ちている私ですが、たまたま兵頭二十八さんの本が読みたくなりアマゾンで何冊か注文しました。その中の一つがこれです。兵頭二十八さんは軍学者ですべての話を鵜呑みにすることはできませんが、半分くらいは鋭い指摘がありなかなか勉強になります。しかも深刻そうな話題でも話が面白いので寝転がって読めるのが最大の利点です。

 いくつか興味深い話題があったんですが、その中の一つウクライナ戦争緒戦でロシア軍空挺部隊が奇襲してきたキーウ郊外ホストメル空港の戦いは勉強になりました。

 ホストメル空港はキーウの北西郊外にあり国営アントノフ会社が運営しています。ロシア軍は、地上部隊に先駆けて空挺作戦で部隊を送り込みホストメル空港を奪取。そこを空挺堡(空の橋頭堡)として利用し一気にキーウ制圧を狙いました。ロシア軍はウクライナ軍を舐めきっており簡単に占領できると思っていたようです。

 ロシア軍は攻撃ヘリに護衛された20機以上(ウクライナ側証言では44機)のMi-8輸送ヘリを送り込みました。Mi-8は大型輸送ヘリで最大32名の兵員を乗せられるため、40機とすると1200名強、1個大隊以上の空挺部隊がヘリボーンしたことになります。ところがウクライナ軍はアメリカからの情報でロシア軍の襲来を察知、特殊部隊と郷土防衛軍(民兵)の即応旅団が待ち構えていました。

 軍事に詳しい方ならご存じの通り、空挺部隊は軽歩兵で重火器を持ち込めません。せいぜい軽量の無反動砲かRPGなどの個人携行ロケットくらいです。空港制圧のカギは、その後重装備を乗せた大型輸送機が着陸できるかにかかっています。その大型輸送機の離着陸には1000m程度の滑走路が最低限必要だそうです。

 ウクライナ軍は滑走路上に障害物を並べ大型輸送機が着陸できないようにしていました。こうなると空挺部隊がいくら精鋭でも所詮軽歩兵。ウクライナ軍はロシア軍空挺部隊を包囲殲滅しホストメル空港を守り抜きます。ロシア軍も対抗手段としてその後200機以上のヘリを投入したそうですが、焼け石に水でした。

 開戦劈頭の奇襲に失敗したロシア軍はオーソドックスな地上侵攻に切り替えざるを得ず、ベラルーシからキーウに至る有名な湿地帯ポリーシャ地方を通る羽目に陥ります。湿地帯ですから道路以外進めず、有名な20㎞以上にわたる大渋滞になったのです。当時あれを見たテレビのコメンテーターどもが「ロシア軍総攻撃の準備か?」などとほざいていましたが、自衛隊OBは「兵站に苦しんでいる証拠」だと指摘していました。どちらが正しかったかは言うまでもありません。

 ウクライナ軍はロシア軍の大行列のうち燃料補給車を集中的に攻撃したので動くこともできず座して死を待つ格好になりました。私はロシア軍はあの時かなりの数の戦闘車両を置き去りにして逃げたと思います。燃料がなければただの鉄くずですからね。

 ホストメル空港攻防戦について詳しく知らなかったので、兵頭さんの文章は非常に勉強になりました。

 本書では、ウクライナ戦争を教訓に台湾有事の際台湾軍、そして日本の自衛隊はどのように守ればよいかを記しています。納得できるところもあれば、そこはちょっと違うかも?と疑問に思うところもあるんですが、日本の国防を考える際参考になると思いますので興味ある方は一読をお勧めします。軽い気持ちで読めるので読書から離れている方もいかかでしょうか?(笑)

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